トヨタ生産方式は、常に改善を目指すため、

働く人にはつらい方式ですが、職場を守るためには強い会社が必要なのです。





「トヨタ流」自分を伸ばす仕事術

「トヨタ流」自分を伸ばす仕事術
若松 義人
成美堂出版 (2002/02)
売り上げランキング: 28,122
おすすめ度の平均: 4.33
5 現場の英語
1 言うは易く行うは難し
5 変化すること、改善すること


(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう)


●著者紹介・・・若松 義人

 1937年生まれ。トヨタ自動車に入社後、生産、原価、購買の各部門
 で、大野耐一氏のもとに学ぶ。92年カルマン株式会社設立。


●トヨタ生産方式の生みの親と言われる大野耐一氏は、改善の鬼だった
 ようです。


●普通の会社では、デスクワークをしていれば仕事をしていることに
 なりますが、大野耐一氏の場合は、現場に行って作業を改善しなければ
 仕事をしたことにはならないのです。

 ・かつてあるトヨタマンが、機械の時間あたりの出来高をもとに、「月産
  能力はいくらで、残業時間はこれくらいになる」・・・という計算を
  日々の仕事にしていた。ところが、そうやってつくったデータを、大野
  耐一氏はほとんど見ようともしなかった。それどころか、「バカな計算
  ばかりやって困ったものだ」と叱り、「こんな暇があれば、現場を
  見てこい」といつも言っていた。(p25)


●つまり、過去の経験を使って計画するのは作業であって、
 過去の経験を使って改善するのが仕事であろうという考え方です。

 ・大野氏は、なにごとにつけ「知恵を出してもっとうまくやれ」が
  口癖だった。(p34)


●トヨタといえどもそこに勤めるのは普通の人間であり、抵抗もあった
 でしょう。

 しかし、それにもかかわらず、粘り強く部下を説得した結果、
 トヨタDNAと言われる社風を築き上げたのは、
 すごいとしか言いようがありません。

 ・やる前に「ムリですよ」などと言おうものなら、
  「やる前からなぜできないと分かる?易者にでもなったつもりか」
  と叱責が飛んでくる。(p49)


●たぶん、大野耐一氏はキチガイだったのでしょう。
 つまり、正しい考え方を持ったキチガイ。

 キチガイでなければ、周りから迷惑がられ、
 自分を困った状況に追い込むことはできないからです。

 ・なんでも半分。ゼロをひとつとって考えろ。壱万円でやってみろ。
  (大野耐一)(p82)


●トヨタ生産方式を導入しようと努力している会社は多いようですが、
 うまくいっている会社は限られるようです。

 それはそうでしょう。トヨタ生産方式とは、常に現場で自分を追い込み、
 改善を続けるというふうに、人間の考え方を改造することなのですから。

 ・平均値を出して、「このくらいでいいだろう」と、そこそこの成果で
  満足し、自分と勝手な折り合いをつけるのはやめたほうがいい。・・・
  バラツキの中の「ベストを本当の実力にしよう」と考えて努力すれば、
  きっとベストが「普通」になる。(p19)


●この本を読んで、大野耐一氏が作ったのはトヨタ生産方式だけではなく、
 トヨタの仕事に対する社風であるということがわかりました。
 自分はまだまだだな~と、戒められる本として、★5つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・大野耐一氏は指導をする人に対して「トヨタへ来て、作業者と同じように
  朝から晩まで、ラインの中に入って作業をする」ことをすすめていた。
  (p183)


 ・「教えすぎはいかん」と、生産改革の仕事にたずさわっていた若き日、
  よく大野耐一氏から言われたものである。(p206)


 ・トヨタ流の改善にはルールがある。・・・それはたった二点だ。
  改善前に、考えられる案をすべて出して、十分に検討すること
  日々改善を積み重ねること。(p149)


 ・いくつもの見積もりをとって、「どこが一番安いか。安いところに
  任せよう」と言っているうちは一人前とはいえない。「それは本来
  いくらでつくられるものか。どうすれば安くつくれるのか」という
  知識をもち、知恵を出せるようでないと、トヨタ流の購買担当者とは
  呼べないのである。(p39)


「「トヨタ流」自分を伸ばす仕事術」
若松 義人、成美堂出版(2002/2)¥530
(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう)


【トヨタ生産方式とは】
大野耐一らが体系化したムダの排除、ジャストインタイム、改善などを柱とした生産方式。

そのほかにも、カンバン方式、多能工、自働化、あんどん、カタログエンジニア、混流生産、作業標準など数多くの手法、キーワードを作っている。


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